Introducing Claude Opus 5.5 \ Anthropic
出典: anthropic.com

Claude Opus 5.5に既存ゲームの再現を防ぐルール

AnthropicのAI「Claude Opus 5.5」に、特定の既存ゲームを再現する依頼を制限するルールが加わりました。ゲーム名を変えたり「オリジナル」と呼んだりしても、特定作品の再現に当たる依頼は対象です。

このルールは「tengu_heron_brook」というフラグのもとで導入され、Claude Opus 5.5の変更履歴には10月27日付で記載されました。ルール文では、既存ゲームの再現を避ける一方、独自のゲームやジャンルに基づくゲーム、利用者自身の設計や素材を使ったゲームの制作は認めています。

たとえば、レースゲームを作る依頼は可能でも、特定の既存レースゲームのように作る依頼は制限されます。ルールの対象は、逆コンパイルしたゲームの再構築だけでなく、既存作品に基づいた新作の生成にも及びます。

逆コンパイル支援をめぐる経緯

導入前には、Claude Opus 5.5が「Reverse Engineer Anything」と連携できなくなったとの利用者の報告がありました。このツールは、ゲームを逆コンパイルしてオープンソース化する作業を支援します。

当時、Anthropicは制限や更新について公式な説明をしていませんでした。その後、Claude Opus 5.5のコードに新しいルールが確認され、既存ゲームの再現を防ぐ方針が明らかになりました。

Kotakuは、利用者の行為を受けてAnthropicが対応を変えた可能性に触れていますが、これは同媒体の推測です。

ゲーム制作で許容される依頼

ルールは、ゲームというジャンルや一般的なアイデアを使った制作まで一律に禁じてはいません。独自のゲームや、利用者自身が用意した設計・素材を使う制作は認められます。

この区別は、ゲームのルールや仕組みと作品固有の表現を分けて考える著作権上の論点にも関係します。米国の著作権法では、ゲームの映像・音声や動作させるプログラムは保護対象となり得ますが、アイデア、手順、システム、方法そのものは著作権で保護されません。

ゲームのルールや仕組みがどこまで著作権で保護されるかは、法的な議論が続いています。仕組みと創作的な表現の境界は単純ではありません。

既存作品の表現とゲームの仕組み

米国の著作権局は、著作権が有形の表現として固定された時点でゲームを保護すると説明しています。ゲームには、プレイ中に表示される映像・音声と、それを動かすプログラムという二つの構成要素が一般に含まれます。

ゲームの美術や音楽も、映像・音声の一部として著作権保護の対象になり得ます。ゲームのプログラムは文学作品として扱われ、美術やサウンドトラックは視聴覚作品として扱われます。既存ゲームの表現を再現する依頼と、特定作品に結びつかない仕組みやジャンルを使う依頼では、関係する要素が異なります。

Anthropicのルールは著作権上の判断基準ではなく、Claudeが受け付ける制作依頼の範囲を定めています。実際の著作権上の扱いは、ゲームのルールだけでなく、映像・音声やプログラムなど、再現する要素によって論点が変わります。