Anthropicは、自然言語で依頼すると社内データのダッシュボードを作る「Claude Dashboards」と、説明用アニメーションを生成する「Claude Motion」を発表しました。両機能はベータ版で、Dashboardsは有料プラン、MotionはTeamおよびEnterpriseプラン向けです。また、Docs、Slides、Designはベータを終了し、無料プランを含む全プランで利用できるようになりました。
データを読み解くClaude Dashboards
Claude Dashboardsは、BigQueryやDatabricksなどのデータ基盤、Salesforceなどの顧客管理システムと連携し、質問に応じたダッシュボードを作ります。AnthropicはSnowflake、Amazon Redshift、ClickHouseも接続先の例に挙げています。
利用者は自然言語でデータについて尋ね、Claudeが連携先から情報を取り出してチャートや数値をまとめます。データが変わればダッシュボードも更新され、数値をクリックして生成に使ったクエリを確認したり、Claudeに数値の説明を求めたりできます。
この方式では、質問をデータベースが実行できる問い合わせに変換する処理が必要です。Text-to-SQLは自然言語の質問とデータベースの表・列などの構造を対応づけ、SQLを生成して実行する仕組みです。大規模なデータ基盤では、質問に合う表や列を正しく選ぶことが課題になります。
問い合わせの精度とアクセス権
Claude Dashboardsは、生成したチャートごとに背後のクエリを表示します。Anthropicは、簡単な探索的な質問に向く機能として説明しており、より深い分析ではAmplitudeやGrafanaなどのBI・分析ツールへダッシュボードを渡せるとしています。
自然言語からSQLを作るシステムでは、質問の解釈に加えて、データベースのスキーマ情報や列の意味を使って対象を絞る処理が一般的です。Text-to-SQLの調査では、関連するスキーマ情報や過去の例を検索してモデルに渡す方法が、SQL生成を補助する手法として整理されています。
データへのアクセス権は、生成AIへの指示だけでなく、接続先の権限設定でも制限する設計が紹介されています。たとえば、読み取り専用の権限を与え、更新系のSQLを実行できないようにする方法です。生成SQLの検証や、人による実行前承認を組み合わせる設計も挙げられています。
説明資料を動かすClaude Motion
Claude Motionは、文章、チャート、図形、画像を動かし、プレゼンテーションなどに使えるアニメーションを作ります。生成物は短い動画として再生でき、編集画面での調整や、Claudeへの修正依頼が可能です。
Anthropicによると、Motionは動画生成モデルで映像を作るのではなく、素材を動かすコードを生成します。そのため、テキストや数値、表示タイミングを個別に編集でき、生成された風景や人物の映像は使いません。出力はMP4形式でダウンロードできます。
従来のBIツールにも、自然言語で質問してデータを調べたり、ダッシュボードやレポートを作成したりするAI機能があります。Tableau、Power BI、Looker Studioの機能や利用条件はそれぞれ異なります。SalesforceのBIツール比較ガイドも、データ連携性、利用者の操作性、費用構造を選定時の観点として挙げています。
Docs、Slides、Designの正式提供
Claude Docs、Slides、Designはベータを終了し、無料プランを含むすべてのプランで利用可能になりました。Anthropicは、チームでの共同編集、管理者が許可した場合の組織外共有、PowerPointやPDFへの書き出し、スマートフォン版アプリでの編集にも対応するとしています。
Claude Designは、9月16日からClaudeの会話内でも利用できるようになっており、独立したサイトは12月14日に終了する予定です。Anthropicは、チームのデザインシステムを移行する機能を用意し、独立サイト上のチャットやコメント、公開リンクは終了後に利用できなくなると案内しています。
別の連携として、Google Docs、Sheets、SlidesからClaudeを呼び出して編集を支援するアドオンも、10月6日にパブリックベータとして提供が始まりました。有料プラン向けで、Google Workspace Marketplaceから導入できます。Claudeは開いているファイルを読み、編集案を適用する前に利用者が確認できる仕組みです。










