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出典: unity.com

Unity買収をめぐる協議

サウジアラビアの政府系ファンドPIFと米投資会社Silver Lakeを含む投資家コンソーシアムが、ゲームエンジン「Unity」を開発するUnity Softwareと買収に向けて協議したと報じられました。関係者によると、交渉は初期段階で、合意には至っていません。

協議で示された評価額は約250億ドル(約4兆円)とされています。Unity Softwareは買収提案への対応を決めるため、投資銀行などと相談しながら選択肢を検討しています。

今回の報道に先立ち、PIFとSilver Lakeはゲーム大手Electronic Arts(EA)の買収を完了しています。両社を含むコンソーシアムはEA株式の100%を約550億ドル(約8兆7,000億円)で取得し、2026年8月に買収を正式に終えました。

買収候補となったUnity Software

Unity Softwareはゲーム開発用ソフトウェアのUnityを手がける企業です。2004年にデンマークで設立され、現在は米サンフランシスコに本社を置いています。2020年に株式を上場し、報道時点の時価総額は約215億ドル(約3兆4,000億円)でした。

ゲームエンジンは、ゲーム内の物理挙動などをシミュレーションし、開発者が作品を組み立てるための基盤です。Unityは3Dと2Dの物理エンジンを備え、プロジェクトの構成に応じてオブジェクト指向型やデータ指向型の機能を使えます。

Unityの標準機能には、Nvidia PhysXを統合した3D物理エンジンと、Box2Dを統合した2D物理エンジンがあります。データ指向の開発で使うDOTS向けには、Unity Physicsと、拡張機能として利用するHavok Physicsのパッケージが用意されています。

物理シミュレーションを支える機能

Unityでは、重力や力に対するオブジェクトの加速や反応をシミュレーションできます。物理設定の一部はユーザーインターフェースから調整でき、より細かな制御にはC#の知識が必要です。

物理機能には、衝突判定や接触時の反応を調整する設定があります。たとえば、剛体や関節の接触をどの程度正確に解決するかを反復回数で設定でき、剛体に適用する重力も指定できます。

開発者は、レイや箱、球、カプセルを使って判定し、シーン内の衝突相手を調べられます。重なったコライダーの検出や、衝突するオブジェクト同士の反応をカスタマイズする機能もあります。

直近の業績と過去の買収提案

Unity Softwareは2026年第3四半期決算で、戦略的収益が前年同期比59%増の約6億ドル(約950億円)となり、純利益は約1億2,000万ドル(約190億円)でした。上場後初めて、米国会計基準(GAAP)で四半期黒字を達成したと報告しています。

同社はゲーム向けのAI広告エンジン「Unity Vector」が業績を牽引したと説明し、第4四半期も好調な決算を見込んでいます。今回の買収協議は、この決算発表の数週間前に行われたとされています。

Unityをめぐっては2022年、米テクノロジー企業AppLovinが175億4,000万ドル(約2兆8,000億円)で買収を提案しましたが、Unityの取締役会が拒否しました。