Playport's Home page: Continue playing Kingdom Come: Deliverance, a download in progress, and recent games
出典: playport.dev

PlayPortを使い、Windows向けゲームを脱獄していないiPhone上で動かす取り組みが進んでいます。ゲームを別のPCやクラウドから配信するのではなく、iPhone本体で実行する方式です。Steamに加え、最新版ではGOGとEpic Gamesのゲームにも対応しました。

iPhone本体でWindowsゲームを実行

PlayPortは、Windows向けゲームをiPhone上で動かすためのアプリです。ゲームの処理はiPhoneのCPUとGPUで行われ、PCやクラウドから映像を受け取るストリーミング方式ではありません。

実行環境にはWine、FEX、DXMTなどが組み込まれています。WineはWindowsのAPIを扱う互換レイヤー、FEXはx86向け命令を別のプロセッサ向けに変換する仕組みで、DXMTはDirect3Dの描画をAppleのグラフィックス基盤Metalへつなぎます。

Direct3D 10と11の描画にはDXMTを使い、Direct3D 9は実験段階のVulkan経由で動作します。ゲームごとに使う描画経路が選ばれ、Windows向けの実行環境とiPhoneの描画機能を組み合わせています。

ゲームごとに動作実績と性能が異なる

Windows Centralは、Portal 2、Hollow Knight、The Witcher 3が動作すると報告しています。PlayPortの開発者による実機テストでは、A19 Pro搭載iPhoneとiOS 27.0の環境で、Portal 2は720pで約60fps、Hollow Knightは最大120fpsでした。

同じテスト環境で、The Witcher 3はDirect3D 11をDXMT経由で動かし、約36fpsを記録しました。Kingdom Come: Deliveranceも同じ描画経路で動作し、720行の解像度で約29fpsでした。

これらの数値は特定のゲームと端末での動作例です。PlayPortは開発中のプロジェクトで、開発者はA19 Pro搭載端末1台でテストしていると説明しています。32ビットゲームのテストはPortal 2のみで、Vulkanを使う実験段階の経路で動作します。

Steam・GOG・Epicのゲームをまとめて管理

PlayPort 0.4では、Steamに加えてGOGとEpic Gamesのアカウントにサインインできます。各ストアのゲームは共通のライブラリに表示され、端末へのインストールや更新はひとつのダウンロードキューから行えます。

ストアで入手したゲームのほか、DRMフリーのゲームを「ファイル」から追加する方法もあります。追加できるのはゲームのフォルダーまたはZIPファイルで、インストーラーの実行には対応していません。

ゲームは各ストアのランチャーに応じた認証情報を使います。Steamではクラウドセーブと実績が利用でき、ゲーム内でサインイン画面が開く場合は、PlayPort上のパネルに表示されます。

導入にはサイドロードとJIT設定が必要

PlayPortはApp Storeでは配布されておらず、IPAファイルをiPhoneへサイドロードして導入します。初回設定では開発者モードを有効にし、ゲームのコード変換に必要なJITを使えるようにする必要があります。

開発者の案内では、iOS 27では初回にペアリングし、LocalDevVPNを使って端末内でJIT接続を行います。すでにStikDebugやLiveContainerでJITを使っている場合は、その方法をPlayPortに設定できます。

無料のApple IDで署名したアプリは7日間有効で、週に1度の再署名が必要です。ゲームとセーブデータは端末に残りますが、メモリーの利用上限はサイドロード方法によって異なります。開発者は、ゲーム・実行環境・JITのメモリーが同じ上限を共有すると案内しています。