エイリーク血斧王は、10世紀のノルウェーとイングランド北部に関わった人物です。Prime Videoの歴史シリーズ『Bloodaxe』は、2027年1月20日に配信を開始します。ニューヨーク・コミコンでは初映像となるティザーも公開されました。

配信日と公開された初映像

作品は、エイリーク血斧王と妻グンヒルドを軸に、ノルウェーの王位をめぐる争いを描きます。有力な対抗勢力の間で国が揺れるなか、二人が王位をめざす物語です。

エイリーク役はザビエル・モリニュー、グンヒルド役はジェシカ・マドセンです。グンヒルドには「王たちの母」という呼び名が添えられています。

物語の中心となる王位争い

物語の舞台は、対立する勢力や変化する同盟関係、裏切りによって揺れるノルウェーです。周辺のスカンジナビア諸国の王たちに加え、イングランドの有力者も争いに関わります。

エイリークは10世紀のノルウェーの支配者で、イングランド北部のノーサンブリアでも王位に就いたとされます。ノーサンブリアでの在位は、947~948年と952~954年の二度です。

エイリークの生涯は、同時代に近い記録と後世の物語で描かれ方が異なります。ノーサンブリアでの活動は英語の年代記などに記録されていますが、ノルウェーでの経歴は主に後世のサガに伝えられています。

史料に残るエイリーク血斧王

英語の『アングロサクソン年代記』は、947年にノーサンブリアの人々がエイリークを王として迎えたことや、948年にイングランド王エドレッドが同地域を攻めたことを記しています。952年と954年にも、エイリークに関する記録が残っています。

ヨークで鋳造された銀貨も、ノーサンブリアでの支配を示す物証です。952~954年の銀貨には「ERIC REX」、すなわち「エイリーク王」と読める銘が刻まれています。

一方、ノルウェーでの争いを詳しく描くサガは、出来事から数世紀後に編まれました。サガでは、エイリークが王位を得るために異母兄弟を殺したと語られます。血斧という呼び名の由来には、兄弟殺しとする説のほか、バイキングとしての略奪行為に結びつける説もあります。

後世の伝承とシリーズ第2シーズン

エイリークとノーサンブリア王エイリークを同一人物とみなす説は広く採用されてきましたが、後世のノルウェー側の書き手が別人の伝承を結びつけた可能性を指摘する研究者もいます。この見方について、歴史家の間に確定した合意はありません。

血斧という異名が10世紀から伝わるものか、後の物語の中で定着したのかも定かではありません。サガは王位争いを劇的に描く一方、同時代に近い記録は短く、人物の言動やノルウェーでの経歴を詳しく伝えていません。

シリーズ第2シーズンはアイルランドで制作中です。マディ・アンバス、スティーブン・ブランド、ラッセ・スティーンの出演も発表されています。