Wardrobe House by Šépka Architekti
出典: static.dezeen.com

プラハの住宅地に、木と鉄骨を組み合わせた3階建ての小住宅「Wardrobe House」が完成しました。床面積は5×2.5メートル、利用可能面積は合計34平方メートルで、子ども2人の個別の居住空間を設けています。

Wardrobe House by Šépka Architekti
出典: static.dezeen.com

棚の形を庭に置いた小住宅

設計したのはチェコの建築スタジオ、Šépka Architektiです。住宅はプラハのオジェホフカ地区にある依頼主の庭の奥に建ち、既存の住宅に増築するのではなく、独立した建物として配置されました。

Home with shutter-lined facade
出典: static.dezeen.com

細長い建物を脚で持ち上げた姿は、脚付きのワードローブを思わせます。スタジオ創設者のヤン・シェプカ氏は、住宅の形と名称の着想源が脚付きワードローブだったと説明しています。

Wardrobe House by Šépka Architekti
出典: static.dezeen.com

依頼主は、家族が以前から住む20世紀初頭の住宅では手狭になり、子ども2人にそれぞれ独立した生活空間を設けたいと考えていました。新しい住宅は敷地内の樹木の間に置かれ、既存住宅や周囲の建物と競合しない控えめな存在を目指したとシェプカ氏は述べています。

Sheltered patio
出典: static.dezeen.com

工場で部材を作り、現地で組み立て

住宅は木製部材を中心とするプレハブ方式で建設されました。シェプカ氏は、工房で大部分をあらかじめ作り、現地で組み立てる「建設キット」のような構成を当初から考えていたと話しています。

Spiral staircase
出典: static.dezeen.com

下部には工房で製作した鉄骨部材を使い、クレーンで現地に設置しました。鉄骨が上部の居住空間を支えるとともに、屋根のある座席スペースと玄関を囲みます。

上部の木造3層も階ごとに工房で作られ、クレーンで設置されました。各階の設置は1日で行われ、外壁には合板パネルが張られています。

34平方メートルに台所と寝室を配置

1階には家族で共有する台所と食事スペースがあります。その上の2フロアには、子どもそれぞれの寝室が設けられました。

各寝室には専用のトイレとシャワーがあり、折り畳み式のベッドも備えています。各階は螺旋階段でつながり、玄関へも同じ階段からアクセスします。

住宅の床面積は5×2.5メートルで、利用可能面積は合計34平方メートルです。シェプカ氏は、この規模に台所、2つの部屋、浴室、収納、複数人の就寝場所を収めたと説明しています。

合板でそろえた内装と開閉式の外壁

室内は、外壁と同じ合板パネルを壁や造り付け家具に使い、仕上げを統一しています。台所の収納や棚に加え、シャワーの囲いにも合板が用いられました。

収納や棚には扉を付けず、中に置いたものが見える構成です。シェプカ氏は、収納するものによって各部屋の雰囲気が少しずつ変わることを意図したと述べています。

ガラス窓を設けた面は住宅の中で唯一、全面を開けられる側です。窓の外には周囲の樹木が広がり、必要に応じて大型のシャッターで閉じられます。

樹木への影響を抑える基礎

住宅は庭の奥にある成熟した樹木の列の近くに配置されました。基礎にはマイクロパイルと呼ばれる小径の杭を使い、隣接する木の根への損傷を抑える狙いがあります。