
25作品がSteamに登場
EAは「EA Classics」として25作品をSteamで初めて配信し、GOGとEA appでも提供しています。ラインアップには『Wing Commander』シリーズや『Road Rash』、『Theme Hospital』、『Ultima』シリーズなどが含まれます。
25作品のうち7作は「Anniversary Edition」として復元され、残る18作はオリジナルに忠実な移植版です。対象となる記念版は、『Road Rash』と『Wing Commander』シリーズの6作です。
SteamとGOGでは、25作品を特別価格で販売する期間が11月5日から19日まで設けられています。GOGではオリジナル版をすでに提供していた作品もあり、今回新たに加わるのは記念版です。
7作の記念版で変わる点
7作には、現代のシステムや操作環境に対応する更新が加わりました。EAは、オリジナルの外観やゲーム性、制作意図を保ちつつ、操作性や性能を調整したとしています。
『Wing Commander III』『IV』では、発見されたマスターテープの映像を再編集し、両作に登場する1,000を超えるFMV(ゲーム内の実写映像)シーンを復元しました。映像のアップスケール版もオプションとして収録されています。
『Wing Commander: Prophecy』では150を超えるFMVシーン、『Privateer 2: The Darkening』では100を超えるシーンが復元されました。『Road Rash』では数十のFMVシーンに加え、1996年のPC版が初めてデジタル配信され、サウンドトラックも再ライセンスされています。
マスターテープから映像を復元
復元のきっかけは、EAのキャンパスで見つかった物理メディア保管庫でした。EAのシニアプロデューサー、ジム・ヴェセラ氏とチームは2022年3月に作業を始め、約2万点の記録媒体を調査し、推定2,500時間分の映像をデジタル化しました。
保管庫にはBetacam、VHS、D1などのテープがあり、EAは7作のFMVを記録したマスターテープから映像を復元したと説明しています。PC Gamerは、発見されたテープから1,500を超える映画シーンが復元されたと伝えています。
映像保存で使われる規格は一様ではありません。Video History Projectが紹介する例では、S-VHSはコンポジット方式のアナログ規格、Betacam SPはコンポーネント方式のアナログ規格、D1は非圧縮のデジタル・コンポーネント規格です。
保存用デジタル化と各作品の更新
FADGI(米連邦機関の映像・音声デジタル化ガイドライン作業部会)は、テープを再フォーマットする際、元の記録の真正性と完全性を保ったコピーを作ることを原則に挙げています。アナログテープの再生・デジタル化では、信号をアナログからデジタルへ変換します。
映像復元には既存の複製映像ではなく、現存するマスターテープを使います。EAは、発見したマスター映像をデジタル化し、フレーム単位で再編集してゲームに戻したとしています。保存用の転送形式には画質や圧縮方式などの選択肢があり、記録媒体と用途に応じて選びます。
各記念版には、作品ごとの更新もあります。『Road Rash』は最大60fps、コントローラー対応、ウィンドウ表示、クラウドセーブに対応し、『Wing Commander III』『IV』には60fps動作やワイドスクリーン向けの設定などを含むコミュニティ製パッチが組み込まれています。
また、GOGまたはEA appで『Wing Commander』作品のデジタル版を以前から所有している人には、対応する記念版へのアップグレードが無償で提供されます。








