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出典: bhvr.com

Behaviour Interactiveは2026年6月、インディーゲームのパブリッシングレーベル「Miss Behaviour」を立ち上げました。『Dead by Daylight』のプレイヤー層への訴求力を生かしながら、開発者独自の個性を残したホラーゲームを世に出す方針です。最初のタイトルとして、ドーナツ店の経営とホラーを組み合わせた『Donut Panic』を発表しています。

『Dead by Daylight』の知名度を新作へつなぐ

Miss Behaviourは、Behaviourが手がける既存事業と区別してインディーゲームを扱うためのレーベルです。副最高経営責任者のNathan Sellyn氏は、同社が『Dead by Daylight』を通じて得た注目を、小規模な開発者にも向けたいと話しています。

Sellyn氏によると、『Dead by Daylight』には毎月500万〜600万人のプレイヤーがいます。同作のプレイヤーに新作を届ければ、ホラーを好む人に作品を知ってもらえる可能性があるといいます。

同レーベルは数か月ごとに新作を送り出す計画です。Sellyn氏は、いずれ『Dead by Daylight』の知名度に頼らず作品が届くようになれば、レーベルの目標を達成したと感じられると述べています。

ホラーをテーマとして捉え、作品ごとの違いを残す

Miss Behaviourが探すのは、新しいことに挑み、アイデアに奥行きのある作品です。Sellyn氏はホラーを特定のゲームジャンルではなく、さまざまな遊びに取り入れられるテーマとして捉えています。

『Donut Panic』では、ドーナツ作りの工程と心理的な恐怖や異変探しを組み合わせています。開発者のKyle Banks氏は、作業に集中すると警戒が緩むことが、日常的な仕事とホラーを組み合わせる仕組みの一つだと説明しました。

異変探しは『8番出口』で知られるようになった遊び方の一つです。地下通路を進み、異変があれば引き返し、なければ進む判断を重ねて出口を目指します。Banks氏は『8番出口』から影響を受けたと認めつつ、この仕組みをより幅広い要素を持つゲームに取り入れる余地があると述べています。

『Donut Panic』に見いだした物語と遊びの深さ

Sellyn氏によると、『Donut Panic』はMiss Behaviourが検討した作品の中で、チーム全員が初めて支援を強く望んだタイトルでした。遊び始めには予想しにくい物語の深さも、同作を選んだ理由に挙げています。

Banks氏は、ドーナツ作りを単なる仕掛けにせず、料理ゲームとしても楽しめるものにしたいと話しています。生地を成形し、グレーズやトッピングを加える工程にプレイヤーが集中することが、ホラーとの緊張感につながる構成です。

Banks氏は、妻がパン職人であることから、実際に一日仕事を手伝い、ドーナツ作りの工程や感触を学んだといいます。実際の作業にかかる時間は省きつつ、ゲーム内の工程に体験を反映させています。物語は遊ぶうちに存在感を増すよう、表面からは見えにくい位置に置いています。

開発者の個性を守るパブリッシング

Sellyn氏は、幅広い層に合わせるために作品の尖った部分を削ると、面白さを損ないかねないと考えています。Miss Behaviourの役割は、開発者が独自性のために選んだ要素を守り、その個性を魅力として伝えることだと述べました。

インディーゲームのパブリッシャーは、販売や配信に加え、プロモーション、ローカライズ、品質保証などを担う場合があります。Phoenixxの川村梓氏は、少人数の開発では後回しになりやすい遊びやすさやゲームバランスの確認も、パブリッシャーの役割の一つに挙げています。支援の範囲や契約条件は作品ごとに異なり、開発者が必要とする支援に応じて決まります。

開発スタジオが自ら設けた別のレーベルとして、Aggro Crab Presentsもあります。同レーベルは小規模チームの作品を中心に、開発完了までの予算を50万米ドル(約7,900万円)以下、発売までを2年以内とする目安を掲げています。開発中のフィードバックや宣伝素材の制作にも関わる方針で、作品ごとに条件を定めるパブリッシングの例です。

今後のラインナップと体験版

Miss Behaviourは『Donut Panic』と同じ「仕事シミュレーションと異変探し」の組み合わせに限定せず、異なるタイプのホラーを扱う作品も準備しています。Sellyn氏は、ホラーを共通のテーマにしながら、ラインナップの遊び方には幅を持たせたいと述べています。

『Donut Panic』はPC向けに開発され、Steamで無料体験版が配信されています。Banks氏は、体験版を遊ぶ人の様子から、作業に集中させて警戒を緩める仕組みが機能していると感じている一方、作品が最終的にどう受け止められるかは発売後に分かると話しました。