感情の概念を脳が六方向の格子状パターンで表現する可能性

研究では、感情の概念を整理する脳の仕組みを調べ、腹内側前頭前野に六方向の格子状パターンが現れることを報告しました。感情を二次元の空間として捉え、その中の移動に伴う脳活動を測定しています。
好奇心が、日常をおもしろくする

研究では、感情の概念を整理する脳の仕組みを調べ、腹内側前頭前野に六方向の格子状パターンが現れることを報告しました。感情を二次元の空間として捉え、その中の移動に伴う脳活動を測定しています。

健康な成人15人を対象にした研究では、シロシビンを1回投与して1週間後に測定したシナプス関連指標SV2Aに、全体として統計的に有意な増加はありませんでした。SV2Aはシナプス小胞にあるタンパク質で、シナプス密度の推定にPET(陽電子放出断層撮影)を用います。

胸骨への振動を加えたマインドフルネス瞑想を受けたトラウマ経験者では、身体への意識が改善し、脳の白質の一部で神経突起密度が増加しました。116人を対象とした研究では、振動を加えない瞑想と比べて、解離症状の変化にも違いがありました。これは進行中の臨床試験の中間解析です。

雄ラットを使った実験で、テストステロンが海馬の新生ニューロンの生存を高める効果は、細胞が生まれてからの発達段階によって異なることが示されました。特に、空間学習や記憶に関わる海馬の背側では、生後16〜30日の投与で生存細胞が増えました。

マウスの脳幹にある青斑核は、ノルアドレナリンを脳全体へ一様に送るのではなく、神経細胞の集団ごとに異なる領域へ信号を送っていました。学習課題で活動する細胞群も確認され、注意や行動に関わるこの神経系の働きを経路ごとに捉えた研究成果です。

LSDを投与された人では、脳のアルファ波とベータ波の周波数が上がり、脳活動の信号はより複雑でフラクタルな構造を示しました。17人の脳磁図データを再解析した研究で、従来の「脳波が弱まる」という見方だけでは捉えにくい変化が報告されています。脳信号の変化と視覚上の模様との直接的な関連は実証されていません。

幼少期に逆境を経験した若年成人では、記憶や新奇性の処理に関わる海馬と報酬系の活動や結びつきが弱いほど、将来の楽しみを期待する力が低い傾向が見られました。この関連は、目の前の楽しみを感じる力よりも、楽しみを予期して行動する力に表れていました。

空腹のショウジョウバエは、特定の匂いとエタノールを結び付ける学習が速くなります。この変化には、空腹時に働く神経細胞が関与します。研究では、昆虫の神経伝達物質オクトパミンが、エタノールを報酬として記憶する回路に影響することが示されました。この仕組みは、空腹などの状態が環境中の手掛かりと飲酒欲求の結び付きにどう関わるかを調べる手掛かりになります。

睡眠を4時間未満に制限した健康な男子大学生は、通常の睡眠後より上腕二頭筋の等尺性運動を早く続けられなくなりました。筋肉の疲労指標には条件間で統計的有意差がなく、研究チームは脳内ネットワークの連携の変化が運動時間の短縮に関わった可能性を示しました。

シロシビン、LSD、2C-Bをラットに1回投与した研究で、脳の糖代謝と領域間の連動に薬物ごとの違いが見つかりました。人を対象とした別の脳画像研究でも、LSDとシロシビンで異なるネットワーク変化が報告されています。
日本語話者が英語の音を学ぶ際、音の小さな違いを聞き取る力が母音の区別と関連することが研究で示されました。言語音ではない音の周波数などの差を聞き分ける能力が高い学習者ほど、英語の母音を区別する課題でも成績が高い傾向にありました。

慢性大腸炎のラットでは、クレアチンの摂取により、脳の海馬に起きる炎症や神経細胞の変化が抑えられました。変化は雄で強く、雌雄で異なる影響が見られています。
幻覚作用をもたらす量のシロシビンを初めて摂取した健康な成人では、体験中に脳波の不規則さが増し、その変化は後日の心理的洞察やウェルビーイングの向上と関連しました。一方、1か月後に残る脳機能の変化は小さく、研究者は結果の再現が必要だとしています。

犬は人と同じ家庭環境で年を重ね、認知機能の低下や脳内の異常なたんぱく質の蓄積が自然に起こります。人為的な遺伝子改変で病気を再現するマウスとは異なり、加齢に伴う変化をそのまま調べられる点も、犬が認知症研究の対象となる理由です。

シロシビンを摂取した人の脳活動を調べたところ、一見乱れているように見える変化の中に、休息や瞑想、音楽、映像といった状況に沿うパターンが見つかりました。研究チームは、このパターンが自己と外界の境界が薄れる感覚や、翌日の心理状態の変化とも関連したと報告しています。ただし、参加者は精神疾患の患者ではなく、結果は治療効果を示すものではありません。
米ノースウェスタン大学の研究チームは、マウスでカンナビノイドによる脅威の回避行動の増加に関わる神経細胞を特定しました。脳の扁桃体中心核にある特定の神経細胞が活発になり、その背景には、神経細胞の活動を抑える神経伝達物質の放出が減る仕組みが示唆されています。大麻に関連する不安を調べる研究ですが、今回の実験で測定したのは、マウスが捕食者のにおいに示す防御反応です。

マウスでは、運動技能に関わる神経活動が睡眠中に再現され、海馬がなくてもリプレイが起きることが示されました。手続き記憶の定着には海馬が全般的に指令を出すという見方に対し、脳内の異なる記憶回路が独立して活動する可能性を示す研究です。