開發人員訪談: 皮克敏4|任天堂
出典: nintendo.com

任天堂の代表取締役フェロー、宮本茂氏が2026年度の文化勲章を受章します。ゲーム分野からの受章は初めてです。宮本氏は約50年にわたる制作を振り返り、ゲームの社会的な広がりや生成AIと創作の関係を語りました。

ゲーム分野で初の文化勲章

文化勲章は、文化の発展に顕著な功績を残した人に授与される栄典です。2026年度は宮本氏を含む8人が受章者に選ばれました。

宮本氏は1977年に任天堂へ入社し、「ドンキーコング」「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」などの開発に携わってきました。2019年には文化功労者に選ばれており、今回の受章はその後の顕彰となります。

宮本氏は、ゲームは一人で作るものではなく、多くの人と一緒に作ってきたとして、制作に関わった人たちを代表して受け取る気持ちだと話しました。近年は映画やテーマパークなど、ゲーム以外の分野の専門家とも仕事をしていると述べています。

生活の中にあるインタラクティブな遊び

宮本氏が目指してきたのは、ゲーム好きだけでなく、まだ関心のない人にも触れてもらえるものづくりです。家族が集まるリビングにゲーム機がある風景を任天堂らしさと捉え、世代を超えて遊ばれることがゲームと社会の関わりを変えたと語りました。

ゲーム機や操作が複雑になり、ゲームに慣れていない人との間に距離が生まれかけた時期には、初めて触れる人にも直感的に操作できる形を探りました。宮本氏は、ゲームキューブからWiiへ移る時期を悩みの多かった時代として挙げ、Wiiコントローラーを考えた経緯を振り返っています。

宮本氏が関心を寄せてきたのは、狭い意味でのゲームに限らず、自分の操作に反応が返り、試行錯誤を続けるうちに時間を忘れるようなインタラクティブな体験です。工業デザインで使う3D CADやルービックキューブも、そうした体験を持つものとして挙げました。

その設計で重視するのは、使う人にとって分かりやすいか、意図したとおりに動かせるか、操作を間違えにくいかという点です。宮本氏は、ゲーム開発で培われたユーザーインターフェース設計の経験が、ゲーム以外のインタラクティブな分野にも役立つと話しました。

マリオの仕組みに込めた発想

「ドンキーコング」では、プレイヤーにA地点からB地点へ進む目的を伝えるため、ゴリラにさらわれた女性を助けに行く構造にしました。宮本氏は、画面上の移動だけでは目標が伝わりにくいため、物語を使って目的を分かりやすくしたと説明しています。

そこから、画面が横にスクロールし、マリオが走り続けるゲームの発想が生まれました。地上を走るだけでなく、海を泳ぎ、空を飛ぶ動きを盛り込んだことを、宮本氏は「みんながやってみたかったこと」を形にした発明だったと振り返りました。

「スーパーマリオブラザーズ」では、最後にクッパと直接戦うのではなく、飛び越えて後ろの斧で橋を落とす仕組みにしました。戦闘の作り方に悩んでいた宮本氏が、右へ進むゲームの構造を生かして解決したアイデアです。

生成AIと「作ること」の違い

生成AIについて宮本氏は、創作における「ものを作ること」と、構成や意図を形にするための作業は分けて考える必要があると述べました。作業に満足し、意図のある創作ができたと思い込むことを懸念し、AIが作業を担うほど、何を作りたいのかを考える重要性が増すという見方を示しました。

ゲーム開発の現場では、生成AIがアイデアの検討や素材づくり、実装、品質確認を支援する事例もあります。Tencentの開発事例では、文章で示したデザイン案を画像や3Dモデルに展開し、人が各段階の結果を確認して修正する制作支援ツールが紹介されています。同社の別の仕組みでは、要件定義から実装までを支援するAIコーディングエージェントや、ゲーム内の状況を見ながらテストを行う仕組みも使われています。こうした工程では、生成や判断の一部をAIが担い、人が結果を選び、調整します。

カプコンでは、ゲーム空間に置くオブジェクトのアイデア出しに生成AIを活用する仕組みを開発しました。設定資料を読み込ませ、テキストや画像による案を出力し、要件に合わない案は評価と再生成を通じて除く設計です。同社の担当者は、複数人で行っていたアイデア出しと検討のサイクルを個人でも回せるようになったと説明しています。

キャラクターをゲームの外へ

宮本氏は以前、映画制作に消極的でした。物語を作るためにキャラクターの性格や家族構成などを決めると、次のゲームを作る際に自由を狭めると考えていたためです。

その後、ゲームを遊ばない人もキャラクターを好きになり、任天堂のファンになることに気づいたといいます。そこで映画を自分たちで制作することを決め、テーマパークやモバイル向けの取り組みも通じて、ゲームから生まれたキャラクターを届ける場を広げてきました。

若い開発者には、既存のゲームを改造する発想だけでなく、「こんなことをしたら面白いのではないか」という出発点から考えてほしいと話しました。宮本氏は、自身も遊び手と同じように楽しみながら作り続けたいと述べ、受章後も新しいものづくりに取り組む姿勢を示しました。