Xbox CEO、新規IP創出の必要性を強調 大規模再編との両立が課題に
出典: news.xbox.com

Asha Sharma氏が社内で新規IPの必要性を強調

XboxのAsha Sharma CEOは社内タウンホールで、既存の強力なシリーズを育てると同時に、新しい知的財産(IP)も生み出す必要があると述べました。「過去を再生するだけでは生き残れない」とし、新たな観客に届くIPを生み出す工夫と勇気を求めています。

Sharma氏は、既存シリーズを世界規模の大きなフランチャイズに育てたいという考えも示しました。既存作への投資と新規IPの創出を並行させる方針です。

一方、Obsidian Entertainmentでは複数のプロジェクトが中止され、同スタジオがFallout作品に取り組むことになったと伝えられています。新規IPを求める方針と開発体制の再編が同時に進んでいます。

Xboxは事業の採算性と投資配分を再検討

Xboxは7月の社内向け説明で、事業の利益率が同種のプラットフォーム・パブリッシング事業の3分の1から10分の1にとどまると述べました。Game Passやマルチプラットフォーム展開、コンテンツの拡充は一定の価値を生んだものの、期待した速度では成長せず、既存事業が弱まったとしています。

Xboxは、業界全体で月ごとに制作されるゲームの数が過去10年の合計を上回る状況にあると説明しました。また、典型的な年には投資額1ドルにつき64セントの損失が出ていたと述べ、すべてのスタジオを保有することは望ましくも実現可能でもないとしました。

6月の説明では、過去5年間にコンテンツ、プラットフォーム、ハードウェア補助へ200億ドル超を投じた一方、年間売上は約5億ドル減少したとしています。Xboxは、スタジオ網を複数の事業戦略に対応させる中で過剰に拡大したため、今後5年間の投資配分を見直す必要があると説明しました。また、既存フランチャイズへの投資は競争に勝つ水準に達しておらず、新作と新規IPの安定供給も成功に必要だとしています。

Sea of Thievesは新規IPから継続運営作品へ

新規IPのSea of Thievesは、Rareが次の作品を検討した2013年に、スパイを題材にする案から出発しました。開発チームはその後、恐竜や吸血鬼など複数の題材を検討し、海賊の世界へと方向を定めました。「プレイヤーが一緒に物語を作る」という考えが作品の核になりました。

チームは試作を重ね、プレイヤーが船を動かし、地図やコンパスを使って宝を探す仕組みなどを形にしました。Sea of Thievesは2014年初めに作品として具体化し、2018年3月20日にXbox OneとWindows PC向けに発売されました。発売後もRareは地域や物語コンテンツを追加しています。

同作は2020年6月にSteamへ加わり、2021年にはプレイヤー数が累計2500万人に達しました。2024年4月時点では、XboxとWindows PCで4000万人に到達しています。新規IPが継続的な更新を経てプレイヤー層を広げた事例です。

新作への投資と再編の両立が焦点

PC Gamerは、スタジオやプロジェクトの縮小と新規IPを求める発言が並ぶ状況について、方針と実際の対応に隔たりがあると評価しました。同媒体は、Xboxが強力な既存シリーズを重視する判断自体は理解できるとしつつ、開発現場に不安が残ると論じています。

Xboxは再編に際し、独立するスタジオに開発ツールやプレイヤーへのアクセスを提供し、創作者を支援する方針を示しました。また、既存フランチャイズへの投資と新作・新規IPの供給とのバランスを、今後5年間の優先事項として見直すとしています。

Sharma氏は、新しい作品を生み出す必要性を掲げました。この発言は、Xboxが事業規模や投資先を絞り込んでいる時期に出ました。